思ったよりはシンプルに,満足のいく綺麗さのものができたので(作ったのは英文ポスター),メモとして残しておく.
概要
- beamer に乗っかった beamerposter を使うのが安心感があり(…というか,すでに beamer はよく使うので覚えることが少ないかと思って),今回はこちらを使った.
- 基本的には,全体は一つの
frameとなっている.columns環境で縦方向の列を作って,その中にblock環境で長方形のエリア(Introduction とか Method とか,以下「箱」と言います)を詰めていく形,と理解すればよさそう.列と列の間にちょっと隙間をあけたりするのも,空のcolumnを作って実現している. - gemini という theme が,作例もついていて見栄えもよい.今回は repository を clone して,poster.tex にそのまま手を入れて自分のスライドに作り変えていったところ,かなりやりやすかった.結構お勧めかも.
- ほかどんなのが作りうるかを見たい場合は,Overleaf の templates and examples を眺めてみよう.
他のパッケージについて
How to create posters using LaTeX - TeX - LaTeX stack exchange が見本付きで詳しくてよい.
- tikzposter - 細かい調整とか凝ったレイアウトができそう,またパッケージのドキュメントがまだしもちゃんとしている.
- 情報が少ないが a0poster や baposter (これ かな?CTAN には xebaposter) も時々勧められている
書き方
自分のポスターを参考に載せようと思ったが,載せられる形に改変するのがかなり面倒なのと,gemini についてるサンプル (poster.tex) が仕上がりもきれいでわかりやすくコメントも入ってる,のでそれでよいことにします.
冒頭はこんな感じ……
\documentclass{beamer} % ==================== % Packages % ==================== \usepackage[T1]{fontenc} \usepackage{lmodern} \usepackage[orientation=portrait,size=a0paper,scale=1.4]{beamerposter} \usetheme{gemini} \usecolortheme{gemini}
例えば,左右2列に均等に割り付けるとすると,こんな↓感じの準備をする. \midcolumn は元のテンプレートになかったもので,縦線を引くようにしたものだ(が,一旦無視して良い).
\newlength{\sepwidth} \newlength{\colwidth} \setlength{\sepwidth}{0.02\paperwidth} \setlength{\colwidth}{0.47\paperwidth} \newcommand{\separatorcolumn}{\begin{column}{\sepwidth}\end{column}}% \newcommand{\midcolumn}{\begin{column}{0.5\sepwidth}\end{column}\vrule\begin{column}{0.5\sepwidth}\end{column}}
タイトルとかを飛ばすと,本文のところは結局こういう作りになっている
\begin{document} \begin{frame}[t] \begin{columns}[t] % 小さいサイズの空の column で,左側にちょっと隙間を作る \separatorcolumn \begin{column}{\colwidth} % 左側の列 \begin{block}{Method} text..... \end{block} \begin{block}{Participants} text .... \end{block} \end{column} % 左右の列の間にちょっとスペースを作る \midcolumn \begin{column}{\colwidth} % 右側の列 \begin{block}{Result} text..... \end{block} \begin{block}{Future} text .... \end{block} \end{column} \end{columns} \end{frame} \end{document}
左右ぶち抜いたり,一部だけ3列にしたかったりするときは,そこに別の columns 環境を入れれば良い,というわけだ(columns>separatorcolumn+column+separatorcolumn のあとに columns>separatorcolumn+column+separatorcolumn+column+separatorcolumn みたいな構造になる).
タイトル部分は,gemini であれば \title, \institute, 必要なら \logoright とかを組み合わせるといい感じに仕上がる(ところどころいじって縦の空白を減らしたりはした).ロゴを複数縦に積みたいときは,
\logoright{% \begin{minipage}[t]{7cm}% \vspace*{-1.3cm}% \centering% \includegraphics[height=5cm,width=7cm,keepaspectratio]{./assets/logo1.png}\\% \includegraphics[height=5cm]{./assets/logo2.png}% \end{minipage}% }
みたいにしたらとりあえず機能してくれていた.
Configuration
スタイルファイルがいじりやすく書かれているように思うので,結構雰囲気でやりやすい.
- フォント→ beamerthemegemini.sty で定義されているので,見様見真似で変更を入れたらいい感じになる.自分は本文を Fira Sans にしたくて
\newfontfamily\FiraSans[Ligatures=TeX]{FiraSans} %要らんかも? \setsansfont{FiraSans} % ..... \setbeamerfont{heading}{family=\FiraSans,series=\bfseries}
のようにしていた.
- いろんなスペース→これも beamerthemegemini.sty を見ながら
\newcommand\heading[1] {% \par%\bigskip {\usebeamerfont{heading}\usebeamercolor[fg]{heading}#1}\par%\smallskip }
みたいにコメントアウトしてスペース減らしたり.
- 色 → beamercolorthemegemini.sty たとえば
\definecolor{MyUnivColour}{RGB}{0,0,0}
みたいにしとけば
% Headline \setbeamercolor{headline}{fg=lightgray,bg=MyUnivColour}
で好きな色をヘッダにできる.
うれしさ
- LaTeX は使い慣れているが,powerpoint 全く触ることがないので難しすぎる.
- 他のポスターも見て回ったがやっぱり組版は綺麗(リガチャとかも含めて).
- 差分とかバージョン管理がしやすい.
- 参考文献とかの管理がらく.
- 主義と嗜好のこと
よかったですね.(かれこれ 10年以上いわゆる office 系をなるべく回避して暮らし続けているので,この調子でがんばりたい.)
参考資料
- Overleaf - posters
- Tikzposter と beamerposter が紹介されており,それぞれ細かめの解説もあって極めて有用
- LaTeX(Beamer)でポスターを作る (hatenablog.com)
- beamerposter の簡潔な解説として読みやすい
- LaTeX (Beamer)で学会発表用のポスターを作る — pecorarista.com
- beamerposter に調整を入れていて見栄えが良い
- LaTeXテンプレート: Beamerスライド, Beamerポスター, 文書 (Qiita)
- beamerposter, シンプルなテンプレート
- Beamer ポスター入門 (sites.google.com)
- beamerposter, シンプルなテンプレート
- Beamer でポスターを作る (zenn.dev)
- beamerposter, タイトルのところの調整とか
- TeX でポスター作成する! (zenn.dev)
- beamer を使わず,
jsreq+ tikz + tcolorbox といった強面の実装だが使いやすそう.箱のタイトルの置き方とかもわがままが効きやすそうに見える
- beamer を使わず,
- LaTeX による A0 ポスターの作成 2023 (math.kobe-u.ac.jp)
- a0poster のほう
- pLaTeXによる大判ポスターの作り方 (tmd.ac.jp)
- article クラスをベースにいろいろしている