気を散らすノート

色々と散った気をまとめておくところ.論文読んだり自分で遊んだりする.たぶん.

香夏錦は好みのさくらんぼかもしれない

まあタイトルですべて終わっているのですが.

さくらんぼはそれなりに好きで,アメリカンチェリー(雑に調べたら Bing といわれる品種が多いようだ)も,佐藤錦も好きで,よく食べるというわけでもないけれど季節の楽しみの一つだ.濃くはっきりした味とはりはりした食感の前者,柔らかくて香りがよく,個人的にはさくらんぼらしさを詰め込んだような後者,いいよね.

ただ,最近佐藤錦の良いのが自分の幼少の頃に比べて手に入りづらい気がする(気合い入れて探して張り込んだらもちろん違うだろうが).比較的最近目にしやすくなった品種といえば,米国レーニア種とか,国産紅秀峰.どちらも甘く,果汁たっぷりで美味しい.後者は少なくとも果実がまだしも傷みづらいという大事な点もあるようだ. ただ,その分…なのかはわからんけど,皮と実がすこし硬く,パリパリした食感も楽しいし食味の良好さは疑うべくもないが,柔らかくてはかなくて少しさっぱりしていて香りの良い佐藤錦系統の美味しさも捨てがたいな〜と思っていたのだった.

そこで香夏錦ですよ.

果実の画像 径2cmくらい,きれいな紅色で柔らかく艶がある

週末,晴れ,5月の気候,初夏の兆し,ということですっかり嬉しくなって,果物屋さんを覗いたらちょうどおいてあって,季節のきもちと初めてみた品種の物珍しさで買ったもの.果物屋のおじさんは「佐藤錦の時代はそろそろ終わり,これからは紅秀峰か香夏錦」みたいなことを言っていた. やや早生(佐藤錦より1週間-10日位早い)で,5月末〜6月上旬くらいが盛らしい.農林水産省品種登録は出願1982年,登録1984年でそんなに新しいわけではない(紅秀峰は1991年). 佐藤錦×高砂で,「果肉は軟らかく、ち密で、果汁は多い」.そのとおりで,紅秀峰(「果肉の硬さは硬、果汁は多」)と比べてはっきり柔らかく,皮もしなやか,中身もなめらかな感じ.しっかり甘いがいくらか爽やかで,佐藤錦の精神的後継みたいな気配で個人的に非常に好みのさくらんぼだ.常温でもよいし,冷蔵庫で冷やしても大丈夫.

 佐藤錦の好きな人には躊躇なくおすすめできる.個人的にも贔屓にしたいところだが,取り寄せ…とかするにはなんか情報が少なく,よくわかりません.樹木の様子は 農園のブログ とかにいくらか載ってたりする. 農研機構のページとかこんなタイミングで見てると楽しいけど,そこにもあまり情報はなかった.